22ステラも発売から1年です。
メイン機種として使ってきて分かった良さ、SNSで話題に挙がっていた内容等をまとめて紹介していきます。
下記の記事を見ていない方は必ず確認頂いてから、本記事をご覧ください。
22ステラの基本的な機能や使用感を書いた記事です↓↓↓
現在の使用環境紹介
現在、22ステラは3台所有しており、C3000MHG、C3000XG、C5000XGです。
それぞれのセッティングは下記となります。
【C3000MHG、C3000XG】
魚種:バス、シーバス、小型青物、ライトロック、アオリイカ
場所:琵琶湖、ダム、中規模河川、漁港、堤防、テトラ、サーフ、小磯
ロッド:バンタム274M+、ワールドシャウラ2752R-2、2832R-2
ライン:フロロ5LB(MHG)、PE0.8号(MHG)+フロロ10〜25LB、1号(XG)+フロロ10〜25LB
※巻いてるラインとギア比で使い分けています。替えスプール所有。
【C5000XG】
魚種:ヒラスズキ、青物、ハードロック、ヒラメ、南方系
場所:河口部、サーフ、堤防、テトラ、磯
ロッド:ワールドシャウラ21055R-3
ライン:PE2号+フロロ30、35、40LB
初期不良?コツコツするC3000MHG
まずは悪い部分、というかネガティブな部分を全て紹介します。
実は今までに合計4台の22ステラを買っています。
順を追って話すと・・
元々、僕は22ステラC3000XG、C5000XGのみの所有でしたが、C3000XGとC3000MHGを入れ替える形となったわけです。
経緯
日頃お世話になっている人に22ステラをプレゼントしようってことで、予約をしていました。それがC3000MHG。
待って待って、入手したものの、手渡した日の釣りでコツコツが発覚(笑)
その方は、それでも全然良いとのことでした。
ただ、僕の方が煮え切らず、手持ちの傷無しだったC3000XGをその方へ。
で、僕がC3000MHGを所有することに。
その1年後、結局C3000XGも買い戻しました。
症状
リーリング時、スプールがオシレートする下死点付近でコツコツとした振動が出ます。
空回しした時には一切わからず、適度な抵抗をかけたときにだけわかるものなので、釣具屋さんでは判別できず。
後日、シマノに送った結果、このような回答が。
なんかこの解答もネットでよく見るやつです。
結局、対応頂いたものの、解消せず。
この症状は今も続いています。
もうどうしようもねぇよぉ・・。
シンペンや小型のミノー等、大きすぎない抵抗のルアーを巻いたときにハッキリとわかります。
巻きに集中しなければいけないルアーに限って出ちゃうのよ(笑)
実はこれ系のコツコツはクロスギア方式を採用したシマノスピニングで前からあったと言われており、22ステラより前の機種でも起こってたりします。
僕も過去に引いたことあるのですが(19ストラディックとか)、22ステラの振動が一番大きい。
ベースの巻き心地が異常なほど素晴らしいので、余計に目立つんだよなぁ・・。
まぁ、検品済みで出荷されてるってことは、シマノの許容範囲なんでしょうね。
その時の動画です。C5000XGの実釣も兼ねています↓↓
現行商品について(2023/2月購入分)
上記のC3000MHGは比較的、初期生産時期の22ステラだと思います。
ほぼ1年後に再度購入したC3000XGにコツコツがないので、何か対策がなされたのか。
それとも、この個体が偶々なだけ?とにかく、1番最初に購入したC3000XG同様に、何の違和感もないです。
空回しでは極上の巻き心地だから、釣具屋スタッフさんもわからないですし、購入者も分かりません。
22ステラの悪いところです。
高いだけに「まぁいっか」となりにくい。
更にベースの巻きが極上だから超目立ちます。
ただ、SNSを見ていると、コツコツやベール角度(ライントラブルに起因?)の調整済み個体になっているとの意見もあります。箱に青◯テープが貼ってあるとか。
僕のC3000XGにも貼ってありました。
※SNSで複数散見された情報ですが、確実性は全くありませんのでご注意ください。
下記は最新ロットの紹介動画です。
その他の不具合:アームカム、ドラグ
上記が僕の体験したことですが、ネット上には他にも不具合報告があります。
・ベール開閉によるアームカムの緩み
・ドラグを締め込むと固着?して機能しなくなる
この2点が見かけるものですね。
SNSで言われていたのが、初期生産〜数ヶ月の時期だったので、現在生産のモデルでは解消されているのかもしれませんね。こちらも真偽はわかりません。
僕が現場で触った4台では本症状が出ていないので、触れることはなしとします。
よくある勘違い:ギアクリアランス編
SNSを見ていると、「届いた22ステラのハンドルがガタガタする・・初期不良かな?」みたいな投稿を見かけます。
本当に初期不良かもしれませんが、多くは”必要なギアクリアランス”かと推測。
ギアとギアが噛み合いすぎると、ハンドルがとんでもなく重くなったりするので適度なクリアランスが必要となります。
お手持ちのスピニングのローターを押さえて、軽くハンドルの前後に揺らしてみてください。
カタカタなりませんか?
それは正常なやつです。逆にないと巻けません。
ただ、クリアランス範囲についてはメーカー基準内だとしても、大きいものと小さいものがあったりします。最初のC3000XGは大きめでした。
調整する人によってギアクリアランスの大きさは違い、この調整を「シム調整」などと呼んでたりします。
わからない!って方へ。
見分け方はフィールドで使ってみるとわかります。
ギアクリアランスによるガタつきは、抵抗をかけるリーリングではわからなくなります。
水中にルアーがある間の、一定リーリングだとカタカタは基本的に起こりません。
回収の際にルアーが水面から飛び出し、テンションが抜けたとき等はカタつきがわかりますね。
あとジグやエギをしゃくり上げた後の高速ライン回収などもわかるかもしれません。テンションが掛からない空巻き状態になるからです。
バス釣りのミッドストローリングで行う”シェイク巻き”はテンションが張り緩みを繰り返すので、カタカタ感じます。
正常です。
どうしても気になるのであれば、シム調整してくれる方がいたりするので、検索してみるのもあり。自分で行う方法もあります。気になる方はググってみてください。
ちなみにこれはゼロにはなりません。巻きが激重になります。
本項目でのコツコツした振動は逆で、適度なテンションをかけると発生します。
よくある勘違い:シュルシュル編
こちらもたまに見かけます。
釣具屋では音楽がかかってるので分かりませんが、部屋で巻いたらシュルシュル鳴るんだけど!!?ってやつです。
耳を当ててみるとカチッと音が聞こえたり。
そんなものです。
擦れ合う部分もあるので、駆動音はどうしてもあります。
なくなりはしませんが、使ううちに小さくなります。
また、釣り場では環境音が発生するので、本当に気にならないです。
心配せず、ガッツリ使いましょう🔥
初期不良、不具合についてまとめ
これは気にしても仕方がないって結論です。
納得いかないけどね!!!!!
(異常を感じたらもちろん釣具屋さんに相談すべきです。)
ステラとはいえ工業製品ですし、製造ムラもあるでしょう。
しかも今回のステラは近年稀に見る人気リールで、初めてステラを買った人も物凄く多い。
もはや1番売れたのでは・・?
不具合や後に上げるトラブル報告が多いのも、上記が一つの要因かなと考えています。
僕含めて期待値と価格が高い分、どうしても不満は出てくるでしょう。
そのシャワー効果で、気になってしまった人や報告する人が増えたようにも見受けられました。
工業製品はユーザーの声を聞きながら、生産を重ねるにつれて成熟していきます。
SNSでは10〜11月から不良箇所を改善したモデルに切り替わっているとの意見も見られます。
新しく購入したC3000XGに同症状がなかったことから、1年経過した22ステラは発売初期ほど大きな心配は不要と考えています。
↓はベールがなだらかな初期ロットC5000XG、最新ロットで右上がりベールのC3000XG。
C3000MHGはベール変形で交換してるので、後期ベールになってる?初期を覚えてないです(笑)
密巻きによるライントラブル
これも超難解なお話です。
物凄く話題になり、22ステラの購入をライントラブルが心配で踏み切れないって人も多いのではないかな。
そもそも密巻きとは?
今更ですが、一応。
シマノではインフィニティループと呼んでおり、スプールの上下オシレートを超低速にすることで、ラインを密に巻き取る機能です。
これにより放出のスムーズさが、格段に向上。キャストフィールは目を見張るものがあります。
ドラグの効きにも寄与していると言われている。飛距離が出るとの話もあるが、大きな違いは感じなかった。
昔のステラにも採用されていたが、扱いが難しくてトラブルが多発し(もちろんしなかった人も)、高速オシレートとエッジに角度がついたAR-Cスプールの07ステラでトラブルレスを実現した過去がある。
今回の22ステラはAR-Cスプールの角度見直し、ドラグノブの角度見直し、アンチツイストフィンによるラインの巻き取り調整によって、これを解消した。
かのように見えた・・(笑)
発売後、トラブル報告多発。
見受けられる原因
個人的にリサーチしたところ、下記のような原因が。
抜けもあるかもしれません。
①ライン管理
フェザーリングや巻き出す際のラインテンションの管理。
これはどんなスピニングでもやらないと、ヨレてきた際にいずれ起こります。
②ラインテンションを抜く釣り
トラウト、リバーシーバスの流す釣り、バスのワーム、エギングのスラッグ回収やサーフでの逆風コンディション等。
③アジングなどでの超軽量ルアー使用
こちらも見受けられたが、②に近いと思う。軽いルアーはフワ巻きされやすいので。
あえて風で流したりもするしね。
④ベール角度問題
キャスト後のベール戻しで、ラインがベールに乗っかったままラインローラーまで誘導されず。
そのまま気付かずリトリーブすると、変に巻き取られてしまい、次のキャストで暴発。
最新の個体はベール角度が調整されたもので出荷されているらしい。正確な変更時期は不明ですが。
⑤自宅でスプールにラインを巻いた際のテーパー
スプールにラインを巻く際、下側が膨らんだり上側が膨らんだりすることがあります。
これが正しく平行に巻かれていないと、トラブルを起こしやすいって話。
これはスプールの微妙な高さの違いによるものです。
細かな部品精度の違いでミリ単位の誤差が出るわけですから、基本的に調整はしてあるけど、あとはそちらでよろしくねってやつです。
スプールの微妙な高さ調整ができるように、調整用のワーシャーが付属してますよ。
僅かな個体差はどうしてもあるので、スプールシャフトからワッシャーを抜いたり足したりして、糸が平行に巻けるように調整します。
⑥自宅でスプールにラインを巻く際のテンション、巻き量
これも②に近いです。そもそも自宅でのライン巻きの時点でゆる巻きをしてしまうことにより暴発。
またスプールに巻きすぎることによって暴発。
これは22ステラに限らずですね。
僕は高速ラインリサイクラーでテンションかけて巻いています。
⑦ラインの劣化
ライン使用による劣化と蜜巻きの相性が悪い。
早めの交換が吉。
⑧細糸
リサーチの結果でしかないが、0.6号以下やエステル等、渓流やライトゲームで使用している人は他より多くトラブルについて言及していたように思う。
僕はこのクラスは使用していないので、今後、調査する機会があれば追記することとします。
ざっと上記のような感じです。
僕が起こしたライントラブル
サーフにて1度、軽度のライントラブルを起こしました。
C5000XGにPE2号です。すぐに治りました。
おそらく原因は②と⑦の組み合わせです。
画像を見ると分かりますが、ラインが色落ちしてます。
使用によって劣化してます。当然ヨレてます。
それに加えて、この日は爆風の向かい風。
28gジグがまともに飛ばないレベルの風。
この環境でシンペンを1時間半?ほど使用してたら起こりました。
常にフワフワとシンペンが押されて、フワフワとラインが巻き取られる状況です。
相当なバッドコンディションだったので、蜜巻きだから起こったトラブルなのかは分かりません。
・C3000では流す釣りやワーム、エギのスラッグ回収などを行なっているがノートラブル。(本来良くないが)ラインもそのままです。
・C5000では、爆風の磯ヒラスズキを展開していますが、この1回だけ。
なので、僕は密巻きに対するネガな印象はそれほどない。
↑ミッドストローリングで密巻きが乱れる様子。トラブルはなし。
もちろん、①、⑤、⑥あたりの部分は抜けなく行なっています。
下記の動画は普段行っているライン管理を動画にしたものです。
1番最後に重要な要素を説明しています。
ライントラブルに関しての結論
密巻き非搭載リールよりは少しシビア。
これが僕の結論です。
先ほども書きましたが、僕はネガな印象はないです。実際、上記以外でトラブル起こしていないので。
ですが、基本はできているのにトラブってる人もいるように見受けられます。
気にするほどではないかもですが、やはり少しだけシビアなのかなって思う。
他のリールでは、一切トラブルないけど22ステラだけ起こるって意見も多数。
何度も書きますが、僕個人はネガな印象なしです。
参考までに僕が22ステラに使用しているラインがこちら。
適度なハリコシがあって扱いやすく、信頼しています。
ラインカラーもデザインの1部になる密巻き。
このラインは映えます。
是非。
圧倒的な22ステラ
ネガティブな部分が前半でしたが、ここからは良い部分です。
抜けるようなキャストフィール
色々書いてきたインフィニティループですが、キャストフィールは◉。
抵抗なく、超スムーズにラインが放出されます。
まるで1.5号が1.2号に。1号が0.8号に感じるような抜け感。
これに慣れた後で、別のリールを使うと抜けの違いが分かります。
下記の動画はバンタム274M+にC3000MHG、PE0.8号+フロロ12LB 2ひろ
序盤で22ステラ使用シーンを多めに入れてあります。
まるで糸がないかのような抜けです。
信頼のドラグ
これはいつのステラもそうですよね。
相変わらず、ドラグ音まで心地良いです。
他のリールでも取れると思いますが、これ以上のリールがない。
という安心感はやはりあります。
こちらはワールドシャウラ2752R-2にC3000XG、PE0.6+10LB 2ひろ
取水塔の真横でかけて、切れない程度にドラグがジリジリ作動してくれてます。
ロックエリアでの攻防がこちら。
バンタム274M+にC3000MHG、PE0.8号+フロロ10LB 1ひろ
巻き心地、巻き上げ力
ここが1番大きな進化かと思います。
巻き心地。
これは使い込むほどに、18ステラからの明らかな向上が実感できます。
22ステラは全てのリールの中で1番の巻き心地と言えるぐらいです。
ちなみに18ステラとの巻き心地の違いですが、抵抗が強すぎないシンペンやミノーを使うと分かりやすいです。
抵抗が大きいルアーは少しわかりにくい。
巻き上げ力。
これも向上を感じます。
抵抗が大きいルアーや、魚をかけた時などに感じます。
SW4000の出番を奪ってるのは?ってぐらい素晴らしい。
下記の動画26:30あたりで、ヒラマサをゴリ巻きです。ジグの紐切れでバレてなければC5000で獲れてたと思います。
本来はSWでやるべきですが、ナブラだったので急いでヒラスズキセッティングのC5000で挑みました。
セッティングはワールドシャウラBG21055R-3にC5000XG、PE2号+フロロ40LB 2ひろ
耐久性(防水含む)
22ステラにはだいぶ無理をさせています。
特にC5000XGは磯場で大型の魚と強引なやりとりをすることも多く、やわなリールでは耐えられない環境です。ヒラスズキで潮もかぶりまくりです。
それでも特に問題は発生していない。
ラインローラーが少し劣化した気がするぐらい。
水洗いと稼働部にオイルをさすだけで、まだオーバーホールもしていないのにこれです。
磯場で70クラスの青物をぶち抜きです。
セッティングはワールドシャウラBG21055R-3にC5000XG、PE2号+フロロ40LB 2ひろ
76cmという普通ではお目にかかれないサイズのタマンとの戦い。
かなり走られましたが、最終的には浮かせて取ることができた。同サイズのヒラマサも釣りましたが、タマンの方が引いた。
結局「買い」なのか?
「買い」。
だけどコツコツだけが心配・・。ってな中途半端な結論(笑)
製造の成熟化で心配は少ないと思います。
蜜
密巻きトラブルは人それぞれありますが、僕は1回しか起きてないので(暴風すぎて蜜巻きのせいか、もはや不明)、22ステラへの信頼は損なわれていないです。
それどころか、良い部分で紹介したメリットが大きいので、もう18ステラを使おうと思わないぐらいになっています。
ライントラブルの項目で紹介した①、⑤、⑥、⑦の管理をしっかり行っていれば、あとはもうどうにも工夫できないですしね。
シマノはこれからヴァンキッシュ、ツインパワーまでは確実に密巻きが搭載されると思うので、興味あるならもう使うしかないです。
品薄での価格高騰も多少落ち着いてきていますので、チェックしてみて下さい。