今回はシマノから発売された22アルデバランBFSを購入して使ってきたので、使用感を記事にします。
購入したのは22アルデバランBFS XGです。
ダイワのスティーズAIRを始めとする様々なBFSリールを参考に開発されたのが22アルデバランBFS。
このリールの目玉ポイントは何と言ってもスプールでしょう。16アルデバランBFSとどう変わったのか、ダイワのスティーズAIR、アルファスAIR、月下美人AIRと比べるとどうなのか。
購入検討の参考になれば嬉しいです。
動画もありますので、文字で伝わりきらない部分はこちらで。
22アルデバランBFSのディテール
見た目
サイドプレート側の造形が凝っていて、前モデルの面影もあります。
また。角度によっては16アンタレスDCっぽく見えることもある。
ボディ素材、ギア素材
ここは情報が乏しく、確実ではないですが130gという前回と共通する自重を考えると、メインフレームはマグネシウム、サイドプレート等はCI4+。
ドライブギアに関してはジュラルミンと推測します。
スプールの重さ
6.49g。驚異的な軽さです。
ダイワのAIRシリーズでも軒並み8g越えてますから。
22アルデバランBFSの特徴ピックアップ
MGLⅢスプール(29/19)
これが22アルデバランBFSの要。
径29mm、幅19mmのスプールが搭載されています。
前モデルは32/22であったことから、大幅な小経化です。
結論:軽いルアーへの対応力が向上。
16アルデバランBFSだと、3gきってくるようなルアーはダイワのAIR系に勝てませんでした。
理由はスプール径にあります。
(ちゃんとしたブレーキシステムがあった上での話ですが。)
以前からダイワのAIR系は28φのスプールを採用しておりました。
小口径スプールは回り出しが早いので、軽量ルアーにおいて32φのシマノリールを圧倒していたわけです。
22アルデバランBFSは29/19のスプールを採用したことにより、その負い目が無くなりました。
※ただし、軽いウエイトを中心に幅広いルアーを使うなら、むしろ32mmリールを選んだ方が得策といえます。
28mmや29mmの小口径スプールの場合、回り出しが良いかわりに止まるのも早く、超高レスポンスを必要としない5g以上のルアーになると32mmに劣るシーンも増えてきます。
FTB(フィネスチューンブレーキ)
シマノのマグブレーキ。
ダイヤルを回すことでサイドプレート内の磁石がスプール方向に近づく。その磁力でブレーキを掛けます。
それに加え、スプールの回転によって磁石の位置が稼働。キャスト直後は効いて、後半に抜けるという固定だけど可変?のようなブレーキシステム。
更にSVSやダイワのマグブレーキと比べると、スプールにブレーキユニットが付いていないため、スプール自体を軽くできるメリットがある。
一方・・
ダイワリールのスプールにはインダクトローターが搭載されてます。
キャストによってインダクトローターが稼働し、サイドプレート内部のマグネットに近づくことでブレーキがかかる。
インダクトローターの仕事は、FTBよりも幅広いのではないかという気がします。
そのため、僅かですがダイワの方が強弱様々なキャストに対して、ブレーキ側がアジャストしてくれる印象。
わかりやすくいうとトラブルレス。
でも場合によっては22アルデバランBFSの方が飛んだりします。
この感覚は、ページ冒頭の動画でチェックしてもらった方がわかりやすいです。
是非見てください。
22アルデバランBFSはどんなルアーに向いてる?
向いてるのは7g以下。
もっと突き詰めるなら5g以下です。
もちろん、7g以上も問題なし。
ですが、重くなればなるほど前モデルである16アルデバランBFSの方が快適に使えるシーンが増えてくるでしょう。
どうしてもスプールスペックがそうさせます。
良くも悪くも小さくて軽い。
このスペックが活かせるのはバス釣りというより、渓流やライトゲームだと思っています。
22アルデバランBFSを実際に使用して点数評価
【見た目、デザイン】4点
16アルデバランより好き。
スティーズAIRとは違ったシマノらしい格好良さがある。
【巻き心地】4点
軽い中にも、シマノらしい気持ちの良い巻き心地です。
BFS機でもそれは健在。
【剛性感】3.5点
ここは釣り場で強いリールだと感じるかどうかの項目です。
流石に130gなので微妙かなと思ったら十分以上な感覚。
【軽快感】4.8点
アルファスAIRや月下美人AIRに比べると、自重の面で軽快さを感じるが、スティーズAIRにあと一歩及ばず。
巻きの軽さやハンドルの握り込み、パーミング等、スティーズAIRは仕上がってますので、そこには勝てなかった。
が、ドラグサウンド有無や巻きの気持ち良さ、ノイズの少なさなどのメリットもあります。
【価格とのバランス、コスパ】4.5点
シマノでは唯一の超小口径ベイトリール。
価格が3万円半ぐらいするが、選ぶなら現状これしかない。性能もスティーズAIRに迫っているので、はっきり言って安い。
フロロ用だけどソルトにはどう?
22アルデバランBFSはフロロ専用との記載が公式HPに明記されています。
しかし、PEでも何の問題もないし、僕もライトゲームで使用する機会の方が多いと思う。
もちろん海水対応。
PEを使用した感想、概ね軽量ルアーへの対応力がフロロよりもさらに向上。この認識で間違いない。
飛距離もそうだし、近距離も。
アジング、メバリング、ライトゲーム全般、渓流なら使用ルアーも軽いので、最適かと思います。
チニングや10g付近のプラッキングを視野に入れるなら、32mmリールを選んだ方がいいかも。
基準は7g。
これより上の使用頻度がそこそこあるなら、22アルデバランBFSを選ぶメリットは少ない。
他リールとの比較
スティーズAIR TW
上記でも少し触れましたが、ブレーキの効き方に違いがある。
投げれるルアーは同程度ですが、飛距離は22アルデバランBFS、トラブルレスはスティーズAIRなイメージ。
インダクトローターの可変域の範囲が影響してるのかも。
ちなみに超軽いルアーの近距離も僅かにスティーズが上。
でも22アルデバランBFSはドラグサウンドあるからなぁ。。
この差を考えると22アルデバランBFSの価格は価格は凄いことが分かります。
月下美人AIR TW
これに関しても飛距離とトラブルレスの関係がスティーズAIRの時と同じです。
スティーズの時と違い、比重が軽いPEで比較したので近距離性能が月下美人に劣っている感覚はなかった。
月下美人の方が軽いルアーへの対応が上な気がするけど、「気がする」レベル。
ただ、月下美人はアルファスベースなので重い。。
ここは圧倒的に22アルデバランBFSが優れている部分。
ライトゲームの軽いロッドと組み合わせるなら尚更でしょう。
アルファスAIR TW
これも飛距離とトラブルレスの関係性は同じなので、あまりベイトに慣れていない人はアルファスの方が楽かもしれない。
軽量ルアーへの対応力は、ほぼ同等。
アルファスAIRも22アルデバランBFSより重いので、そこはロッドに合わせてセレクトすべし。
欠点
大きな不満はなし。
あるとするならPEでの僅かなピーキーさ。
少し扱いにくく感じる人もいるかもしれない。
FTBの影響なのかスプール径の影響かはわかりませんが、少しピーキーな気がします。
サミングを組み合わせた最大飛距離は勝る印象ですが、安定性はダイワリールに劣る気がします。
ブレーキを強めにすれば安定するので大きな不満はないが、その状態だとダイワの方が印象良い。
メカニカルブレーキの活用
3g以下の軽量ルアーには絶対に向かないが、5g、7gなどのウエイトがあるルアーであれば、メカニカルブレーキをブレーキを締めることにより安定させることもできる。
飛距離を確保しつつ、バックラッシュの確率を大幅ダウンさせることも可能です。
ルアーによってマグを締めた方がいい場合もありますが。
22アルデバランBFSのメカニカルはいじり易くなってるので、色々試してください。
22アルデバランBFSの総合評価
シマノ渾身のベイトフィネスリールだけあって、ポテンシャルはとんでもない。
スティーズAIRと良い勝負できて、この値段なら文句ないでしょう。
検討してる方にはお勧めできるリールです。