22エクスセンスDCが発売されました。
早速、使ってきましたのでインプレします。
22エクスセンスDCはPEラインに特化したDCブレーキを搭載するフラッグシップベイトリールの1つです。
動画もありますので、文字で伝わりきらない部分はこちらで。
17エクスセンスDC、21アンタレスDCとの違い
前身の17エクスセンスDCから様々な部分が変更となっています。
ドラグ 4.5kg→5kg
ベアリング 10/1→11/1
自重 225g→230g
大きな変更点はスプールです。
共通の37mmナロー化、更に糸巻き量アップ(1.5号 200m→255m)。
このスプールスペックの違いが賛否両論をSNSで産んでいました。
糸巻き量が増えたのが残念。との声が多かったのです。
要は余計な糸巻き量を増やしたことによるスプール重量の増加(回り出しなどのキャスタビリティーが低下)。PE2号で180mストックという中途半端なキャパ。
今回はアーマジョイントという飛距離が出る新型ビッグベイトの影響なのか、近年流行しているボートビッグベイトシーバスの影響なのか、公式にも”ビッグベイトを使った釣りにも対応”と書いてある。
否定派からすると「1.5号200mでDCとの相性は完璧(飛距離とトラブルレス)だった。それを高めてくれるだけで良かったのに・・」ってな感じかなぁ。いや、シーバス用でしょ?って。
まぁ青物を視野に入れるにすると少しキャパが頼りないよね。できるけど。
そしてボディベースは21アンタレスDCとなっており、まさかのスプールは同じでした。(シマノに確認済み)
21アンタレスDCからソルト対応となったし、ドラグサウンド、メカニカルブレーキ、DCユニットぐらいしか違いがない・・
22エクスセンスDCのディテール
見た目
黒塗りの21アンタレスDCです。
ただ、同じ黒でもメカニカルやドラグノブ、クラッチなどの色が少し変化しており、野暮ったい感じは少ない。
ボディ素材、ギア素材
情報はないが、21アンタレスDCをベースとするなら、メインフレームがマグネシウム、サイドが(おそらく)アルミのボディ素材に、真鍮(ブラス)ギア。
海で使用するにあたって、心配のない強度を持っていることがわかる。
スプールの重さ
17g。
ちなみに21アンタレスDCは16.7g。
同じスプールとのことなので、オイル等の誤差でしょう。
22エクスセンスDCの特徴ピックアップ
37mm MGLⅢスプール(21アンタレスDCと同一)
ベイトリールの命であるスプール性能。
今回は17エクスセンスDCとスプール径はそのままに、糸巻き量の変更とナロー化されました。
糸巻き量が増えたことによるスプールの重さをナローのレスポンスで解消しているかのようなセッティングです。
糸巻き量に関してはネガティブな意見が散見されますが、個人的には全然OK。
リバーシーバス、磯場でのロックフィッシュ、ヒラスズキに使用したいと思う。
エキサイティングドラグサウンド
同じベースの21アンタレスDCにはない機能。
魚がラインを引き出すことが多い海では、ドラグサウンドがあると個人的にはテンション上がります。
メカニカルブレーキノブ
メカニカルブレーキが回しやすいように、21アンタレスDCのフタからちゃんとノブになりました。
活用については、こちらで詳しく紹介しています。
4X8DC エクスセンスチューン
21アンタレスDCとかなり似ているので、このDCブレーキがどこまで21アンタレスDCと差別化されているのかがポイント。
22エクスセンスDCのDCはPEラインチューンされており、ソルトで使用することの多いPEラインに特化している。
が!21アンタレスDCでPEを使うとよくわかるが、全く問題ないどころか、非常に使い易い。
ここに差がなければ、21アンタレスDCあるのにわざわざ出す必要ある?ってことになりかねない。
22エクスセンスDCはどんなルアーに向いてる?
快適なウエイト範囲は10g〜80g程度(3oz)となる。
これ以上のルアーも使えなくはないが、ラインキャパの関係で不足を感じる。
シーバスでよく使うような14g〜28gのルアーは非常に快適で飛距離も伸びます。
これ以下であれば、スコーピオンDCなどもっとスプール径が小さなモデルを使うと快適になる。
ただ、これを言うと本末転倒になるが、10g付近のルアーなどはスピニングの使用をお勧めしたい。なぜならこの辺りのウエイトからスピニングとの飛距離差が顕著になるから。
22エクスセンスDCを実際に使用して点数評価
【見た目、デザイン】5点
やはり鏡面の21アンタレスDCの見た目が好みであるが、デザイン自体は非常に格好良いので、色が変わっても格好良いことに変わりはない。
【キャスト】5点
素晴らしいの一言。
PEラインに特化しているだけあり、軽いスイングでも非常に気持ちよく飛距離が出る。
DCブレーキの性能に文句はないが、セッティングとしては万人受けするような設定かな。
よく使用するPモードでもう少しブレーキが弱いと慣れている人は嬉しかっただろうなって感じがします。
Xモードに関しては、21アンタレスDCよりも弱い設定。PEでソルト系ルアーを投げるのにちょうど良い塩梅です。
21アンタレスDCより弱いものの扱えないことは全くなく、十分マイルドでトラブルレス。
【巻き心地】5点
21アンタレスDCの血統なので、超良い。
アンタレスDCMDよりも上です。
【剛性感】5点
非常にカチッとした使用感であり、ソルト使用でも不安がなく素晴らしいです。
【軽快感】4点
ボディが大きいので、軽快感は失いがち。
しかし、比重が軽いPEの使用を前提といていること、それに特化したブレーキを搭載していることで、スプールの回転が軽く、キャストしていると大口径スプールのリールを使用している感覚が少なめ。
大口径スプールのリールとしては、かなりの軽快感がある。
【価格とのバランス、コスパ】4点
値段は高いが、PEに特化したDCは貴重。
更にボディは21アンタレスDCベースで頑丈です。メンテしながら次のモデルチェンジまで長く愛用できる1台に仕上がっています。
他リールとの比較
21アンタレスDC
結論からいうと、ベイトに慣れている人は別にどっちでもいい。
(ドラグ音とメカニカルは置いといて)
両方持ってなくて、PE特化するなら22エクスセンスDCだが、21アンタレスDCを既にPEで使ってるなら買い替える必要性は感じない。
大きな違いはXモード。21アンタレスDCのXモードよりも弱い。
PEラインでの遠投を見据えるなら22エクスセンスDCに部がありますね。ソルトルアーは飛びを重視しているものも多く、それに対して細かく調整することが可能。
ただ、ピーキーなブレーキかと言われるとそうでもなく、40gのブレードジグでXのMINまで扱えてしまう。
ベイトリール経験が少ない方でも苦労はしないと思う。(安心感はよりマイルドな21アンタレスDCかも?)
ちなみに21アンタレスDCが22エクスセンスDCに比べて飛ばない印象かと言われると全くそんなことはなく、目測だけではわからないぐらい十分です。
21アンタレスDCはマイルドな分、ブレーキを落とせば22エクスセンスDC同等に飛ばせます。
アンタレスDC MD
ビッグベイトを重視したかったり、ラインキャパやドラグ、ノブ等、スペック的に譲れないものがあるならDCMDでいいが、そこにこだわりがないなら22エクスセンスDCを推す。
飛距離や巻き心地、パーミングしやすいボディ、キャストの気持ち良さやルアーウエイト範囲など、基本的な性能は22エクスセンスDCが上で間違いない。
ちなみにDC MDがビッグベイトに向いてるのは、糸巻き量が多いからってのももちろんあるが、DC MDのXBモードが優秀だから。空気抵抗が大きく、飛ばないジョイントビッグベイトを回転させずに遠くへ運ぶことができる。
※23アンタレスDCMDが登場。
飛距離や巻き心地については、22エクスセンスDCに追いついてきました↓
21アンタレスDCとのDCユニット、ドラグ音の共用
両方可能であります。
DCユニットを交換することで、21アンタレスDCを22エクスセンスのように扱えます。
でも、よっぽど拘る人じゃなければいらないかな。
21アンタレスDCも最高峰の使用感。
ドラグ音に関してはメインギア(クリックパーツ含む)、ピニオンギア(XG以外の場合)、ストッパーギア、ドラグ座金(XG以外の場合)を交換することにより、可能となります。
ノーマル、HGで試してないので、移植する場合は自己責任でお願いします。
参考動画はこちら(Yo-koさんの動画)
欠点
高い。
けどフラッグシップなので、これは仕方ないでしょう。
あとはブレーキ。
個人的にはもう少し弱くてもいいかなと思う。
21アンタレスDCより弱くなったとはいえ、16アンタレスDCのXに比べれば全然マイルド。特に扱いにくさはない。
シーバスルアーでは過不足ないと思うが、メタルジグを遠投すると更に緩めたくなることがあると思う。
22エクスセンスDCの総合評価
PE使用は超優秀です。
超優秀だった21アンタレスDCをベースにしているんだから、悪いわけがないのである。
現状、現行モデルでPE遠投を考えるなら21アンタレスDCを差し置いて、22エクスセンスDCが最有力でしょう。